大判例

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最高裁判所大法廷 昭和23(れ)488 判決

主 文

本件再上告を棄却する。

理 由

弁護人白井源喜の上告趣意について。

高等裁判所が上告審としてした判決に対しては、その判決が憲法に違反すること

を理由とするときに限り、最高裁判所に再上告をすることができるのであるから、

上告理由として原上告判決が違憲であると主張していてもその実、原上告判決のし

た法律解釈の当否を争うに過ぎないものと認められる場合には再上告適法の理由が

ないものといわなければならない。本件において、原上告審は物価統制令四条及び、

昭和二一年七月二〇日大蔵省告示五八一号附記八に基き奈良県における果実の販売

価格を定めた昭和二一年七月二三日同県告示二一二号は、昭和二二年一一月六日同

県告示三六一号をもつて廃止せられたのであるから、同日以後同県における果実ひ

いては柿の販売価格の統制額は存在しなくなつたのであるけれども物価統制令及び

右の告示の如きはその有効なる当時これに違反した者は、その告示の廃止後におい

てもその処罰を免れないものであると解して上告人の上告を棄却したものであるが、

右の法律解釈は当裁判所の判例の是認するところである(昭和二三年(れ)第八〇

〇号昭和二五年一〇月一一日大法廷判決参照)。ところが論旨は、右法律解釈に反

対する見解に立ち右告示の廃止は、旧刑訴三六三条にいわゆる刑の廃止に該当する

ものであることを理由として原上告判決を攻撃するものであるから憲法違反を云々

しているけれどもその実、原上告判決のした法律解釈を争うに過ぎないものという

べく、従つて論旨は再上告適法の理由とならない。

よつて旧刑訴四四六条により主文のとおり判決する。

右は裁判官井上登、同真野毅の少数意見を除く外裁判官の一致した意見である。

裁判官井上登、同真野毅の少数意見は前記大法廷判決記載のとおりである。

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検察官宮本増蔵関与

昭和二五年一一月一五日

最高裁判所大法廷

裁判長裁判官 塚 崎 直 義

裁判官 長 谷 川 太 一 郎

裁判官 澤 田 竹 治 郎

裁判官 霜 山 精 一

裁判官 井 上 登

裁判官 栗 山 茂

裁判官 島 保

裁判官 齋 藤 悠 輔

裁判官 藤 田 八 郎

裁判官 岩 松 三 郎

裁判官 河 村 又 介

裁判官真野毅は出張につき署名押印することができない。

裁判長裁判官 塚 崎 直 義

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